2  平成28年度改正で、一定の条件で更正の請求等が可能に

 実務で注意が必要な事例は、前頁③(居住者が死亡し、相続人のうちの1人が非居住者の場合)に該当するケースと思われます。

 

 例えば、相続の開始があったことを知った日から4月以内に遺産分割協議がされていない場合(遺言書がある場合を除く)は、被相続人の相続財産は相続人の共有財産になることから、相続人のうちに非居住者がいると、その非居住者が法定相続分相当額の有価証券等を相続したものとして、被相続人に対して国外転出時課税制度が適用(準確定申告が必要)されることになります。

 

 その後、遺言分割協議が調い、非居住者が有価証券等を相続しないこととなった場合、平成28年度の税制改革によって、被相続人の準確定申告について、更正の請求をすることができるように見直されました。
 

以下の設例で確認してみましょう。


 

  【設例】                                     0913-jyunn.gif
 

  1.    被相続人  父(平成28年4月死亡)


  2.    相続人  長男、長女(非居住者)


  3.    父の財産  上場株式2億円(取得費1億円)


  4.    父の準確定申告 準確定申告期限までに遺産分割協議が調わなかったため、
            長女が法定相続分によって相続したものとみなされる上場株式の金額に対して、
            国外 転出時課税制度によって、所得税の準確定申告を行った。

                (2億円ー1億円)×1/2=5,000万円(所得控除等は考慮しないものとする)  
                    概算所得税=5,000万円×15.315%≒766万円(住民税は課されない)

 

 5.    相続税の申告  相続税の申告期限までに遺産分割協議が調わなかったため、
          未分割で相続税の申告を期限内に行った。

 

  6.    更正の請求 (平成28年度改正)
          平成29年3月に分割協議が調い、長男が上場株式を全部相続することとなった。

          その結果、遺産分割によって非居住者である長女が上場株式を相続しないこととなったので、
          遺産分割協議が調った時から4か月以内に厚正の請求を行えば、父の準確定申告によって
     納付した所得税は還付される。

          その場合、父の相続財産が増加(債務の減少)することになるため、
     相続税の修正申告が必要となる。
 

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