相続事例
遺産分割が未確定な場合の相続税申告(その3)

相続税申告の期限後でも特例を適用して還付が受けられる?

 
桃、桜、と花々が順次咲き、華やかな景色になっていくのが楽しみな季節である。その咲き誇る姿を
想像して気持ちもはずむまごころ税理士であった。そこに、相続税申告の依頼者である吉川昌史さんから、
遺産分割協議になかなか応じてくれない妹の昌美を連れていくので、相続税の説明をお願いしたいという
電話があった。簡単に話がまとまると思えず、まごころ税理士は気持ちを引き締めた。


遺産が未分割でも相続税の申告と納税が必要


 昌 美     「はじめまして、昌史の妹の昌美と申します。このたびはお世話になります。私も依頼者の
         1人ですので、私の気持ち持ちも考慮して遺産分割のお手伝いをしてくださらなくては納得
         できません。依頼できる税理士さんは第三者として相続人全員の意向をもとに助言くださると
         いいますよね。先生、どうぞよろしくお願い申し上げます」

 
 まごころ    「昌美様、こちらこそよろしくお願い申しあげます。私は税務申告のご依頼をいただいた方、
 税理士    全員の代理人ですから、第三者としての立場を堅持し、皆様にご納得いただけるよう、全力
          を尽くしてお手伝いいたしますのでご安心ください」



 昌 美     「そう言って下さって安心しました。兄夫婦は父の介護をしてきましたが、私も旅行に連れて
         行ったり、プレゼントを贈ったり、親孝行してきたつもりです。民法では子の相続分は全員平等
         ですよね。兄ではなく父の遺産をもらうのですから、その分け方を兄夫婦が勝手に決めるのは
         納得できません」



 まごころ    「それはごもっともです。しかし、お兄様ご夫婦がご両親と仲良く同居し、普段の生活の面倒を
 税理士    みてきたこともご存じかと思います。私も同席いたしますので、皆様が納得できるよう、
          話し合われてはいかがですか?」



 昌 美    「そうですね。遺産分割を終えるまでは相続税もかからないだろうし、相続人として、納得
        できないものに印鑑を押すつもりはありません」



 まごころ    「それが、以前の相談で、お兄様方にはすでにご説明したのですが、申告期限までに遺産分割が
 税理士    整わず、財産が自由に処分できなくとも、法定相続分により遺産を取得したものとされ、相続税を
         払わなくてはならないのです。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例の適用もできず、
         申告期限には多額の納税資金の準備が必要になります」



 昌 史     「以前の相続時にそのお話をお伺いし、申告期限までになんとか協議を整えたいとあせって
         いました。しかし、自分と家族のことばかりで、妹たちのことをきちんと考えていなかったと反省し、
         今は時間がかかっても、しっかり話し合いたいと考えています」



 昌 美     「もちろん、私もそう思うけれど、お兄さん、特例を適用できなければ支払わなくてすむ相続税が
         あるのだから、それを使わないのは、どうももったいないわねぇ・・・」



申告期限後3年以内に分割できれば税金の還付が受けられる!


 まごころ    「期限には、一度、相続税は支払わなければなりません。しかし、その未分割の遺産が、
 税理士    申告期限後3年以内に分割された場合、又は、3年を過ぎても一定のやむを得ない事情があり、
         申告期限内に分割できなかったとして税務署長に承認を受けた場合、その分割できることと
         なった日の翌日から4ヶ月以内に、更正の請求を行うことにより、配偶者の税額軽減及び
         小規模宅地等の特例の適用を受けて、相続税額の還付を受けることができます
ので、
         ご安心ください」



 昌 史     「まごころ税理士先生、協議がまとまった後、税金を返してもらうにはどんな手続きが必要ですか?」



 まごころ    「相続税の申告期限までに、相続等により取得した財産の全部又は一部の分割協議が整って
 税理士    おらず、分割協議後に配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例等の適用を受けるためには、
         申告制限までに 『申告期限後3年以内の分割見込書』を、相続税の期限内申告書とともに
         提出しておく必要性があります」




 昌 美     「もし、申告期限後3年経っても話し合いがまとまらず、遺産分割協議がまとまらなかったと
         したらどうなるんですか?」



 まごころ    「申告期限後3年を経過しても遺産が未分割である場合、『遺産が未分割であることについて
 税理士    やむを得ない理由がある旨の承認申請書』を、3年を経過する日の翌日から2ヶ月を経過する日
         までに提出しなければなりません。
この承認申請書は、それまでの間に遺産が分割されなかった
         ことにつき、①訴えの提起がされている場合、②和解等の申立てがされている場合、③遺産分割の
         禁止等がされている場合などの訴訟手続き等の一定のやむを得ない事情があるときに限り、
         承認されます。相続人間で遺産分割協議をしていて、単に協議が調わなかったというだけでは承認
         されないこともあります」



 昌 史     「じっくり話し合うのはいいけれど、裁判には持ち込みたくはないので、期限後3年以内には
         分割協議を終えた方がよさそうですね」



 まごころ    「はい。いくら相続税を返してもらえると言っても、遺産分割協議は1日でも早く終える事が
 税理士    相続人全員の幸せだと思います。昔の仲が良かった頃を思い出し、それぞれが少しずつ
         譲り合えば、全員が納得できる分割の方法もあるのではないかと思います」



 昌 美     「そうですね。天国の父も心配しているでしょうし、私も母や兄が住んでいる家を売るようなことは
         望んでいません。まごころ相続先生、第三者の立場で私たちみな納得できるよう、相談にのって
         いただけませんんでしょうか?」



         昌美は、まごころ税理士先生の公平な態度と全員に幸せになって欲しいという気持ちを感じ、
        まごころ税理士先生に相談にのってもらって、じっくりと話し合い、これからも母を中心とした
        良好な親族関係を続けたいと考えるようになった。まごころ税理士先生はもしかしたら話し合いは
        スムーズに進み、申告制限までに遺産分割を終えることができるかもしれない、と吉川さんたちを
        明るい笑顔で見送った。








 
無料相談会実施中! 受付時間:平日9:00~18:00相談時間:平日10:00~19:00休日相談:土日祝日は応相談お気に入りに追加料金表スタッフ紹介アクセス

Contents menu

事務所概要

アクセスマップ
板橋区志村坂上より徒歩1分

対応エリア
板橋を中心に関東全域相続相談
Copyright (C) 税理士法人大橋会計 All Rights Reserved.